ストーリー

ばあちゃんが死んだ。遺品整理のため、ばあちゃんの家を訪ねた玄太げんたを待ち受けていたのは、尾が二本ある不思議な猫だった。猫の正体はいったい……?

選評

会社で挫折し、大切な祖母を失った主人公の心情が淡々と綴られる。ひとりぼっちの家での孤独な独り語りが胸を打つ。絶妙な間合い、猫の存在感、そして肉親への愛惜(あいしゃく)など、感じ入る点がいくつもあった。素朴で清々すがすがしい「大人」のための漫画を描き続けてほしい。(編集部員・藤沢)

読者をき付ける絵が描ける方だと思います。特に人物や猫又。つやのある表情や仕草をしていて、「感情」が乗っているのがわかります。この画力は、作家として大きな武器になります。背景は丁寧に描かれていますが、ところどころ空間のゆがみがあるようなので、注意すると一層良くなると思います。あとは、オチを明快にすること。読み切りでは、特にオチを強く意識してください。(編集部員・寺山)

非常に端正かつ清潔感のある絵が魅力的である。パンツ一丁で立っている男性を描いても作品の清潔感がそこなわれない点に、希有けうな才能を感じさせる。また画面構成力が高く、記憶に残るような場面がいくつもあり、読後も長く余韻が残る。ストーリーがやや弱いので、人物の感情の掘り下げが今後の課題か。(編集部員・鈴木)


猫又五目(2016/07/14)

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プロフィール

保松侘助
保松侘助(やすまつ・わびすけ)
1973年、埼玉県生まれ。木村拓哉&中居正広世代。イラストレーターなどさまざまな職業を年の数くらい経験。
「モーニングゼロ」2016年5月期に『猫又五目』を応募、奨励賞受賞。漫画作品の連載&紙面への掲載は『猫又まんま』が生涯初。
いろいろあって長きにわたる独身生活で培った簡単料理の腕前はクロウトはだし。