ストーリー

お姉ちゃんが出産間近のため、おばあちゃんの家で過ごすことになった、主人公・たまちゃん。ある日、たまちゃんはスイカの種をいっぱい飲み込んだ。「おっきなスイカが、お腹の中で、すくすく育ちますように」。 たまちゃんの願いは叶うのか?

選評

物語の細部まで作者の視線が行き届いてる作品でした。ともすれば雰囲気に流されがちな幼い女の子の夏の日々を、出産という一大事を通じて繊細で抑制の効いた演出で描き切ったのはお見事。あえて言うなら、なぜ母ではなく、年の離れた姉の出産にしたのか。読者がもう少しだけ汲み取りやすい台詞、演出があればさらに良かったです。(編集長・宍倉)

「夏らしさ」が、よく表現できていました。登場人物の服装、影の落ち方、汗のかき方、セミやスイカといったアイテム……こうした細かな演出を積み重ねることで、読んでいる方は作品の世界をより「体感」できるようになり、入り込みやすくなります。次は、もう少し長めの作品を読んでみたいです。(編集部員・寺山)

子供とおばあちゃんの両方が生き生きとして魅力的でした。その上で、二人が生活する家や周りの風景など、細かい部分にまで神経を行き届かせて背景を描いているところがよかったです。この世界に確かに人間が生きているということが伝わる漫画でした。次回作にも期待したいです。(編集部員・高橋)


夏の種(2016/10/20)

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プロフィール

かしのこおり
かしのこおり(かしの・こおり)
『夏の種』にて月例賞「モーニングゼロ」2016年8月期佳作受賞。受賞作はこちらで公開中。