ストーリー

小学生の小谷こたに君は、ある日下駄箱でビー玉のようなきらきら光る謎の球体を発見。手に取り眺めながら下校していると、背後に大きな影のような物体が忍び寄ってくる。その頃学校では、影を奪うという「シャドーマン」のうわさがまことしやかにささやかれていて……。

選評

いかにも小学生たちが好きそうな都市伝説を導入に、思いもかけないラストまで一気に読ませる力がありました。誰かの思いつきが他の誰かの人生を変えてしまう。こんなことが自分の身に起きたらと思うといても立ってもいられません。丁寧な演出が効いています。背景など絵にリアリティーを持たせることが今後の課題です。(編集長・宍倉)

「華」のある絵、豊かな登場人物たちの表情、ひたひたと忍び寄る「恐怖」の演出。…そういった、人の目を奪う「力」みたいなものが、備わっていると思いました。そして前回受賞作もそうでしたが、「人ならざるもの」を描くデザイン力がとても高い。これは天性のものなので、そこに磨きをかけていくといいと思います。(編集部員・宮本)

笑える・ドキドキする・気持ち悪い・怖いなど、読んでいて実にいろんな方向に感情を引っ張られた。にもかかわらず話が散らかった印象にならないのは、それらの感情を想起させるシーンが、きちんと「シャドーマンとは何者なのか」「主人公はどうなってしまうのか」というメインの縦筋に結びついているから。読み終えたとき非常に満足度の高い快作(編集部員・平野)


ある影の処遇(2017/07/13)

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プロフィール

タコあし(たこあし)
福岡県・27歳