門倉紫麻 漫画家になるための戦略教室

熱意はある。努力もしている。「才能あるよ」とも言われた。
でも、なぜか漫画家になれない——。
そんな漫画家志望者のあなた。
熱意はあって当たり前。努力も言わずもがな。
才能は、確かにあったほうがいい。
でも、漫画家になるためには、それでは足りない
「戦略」が、必要なのです!
漫画ライター・門倉紫麻が、作家陣へのインタビュー、モーニング編集部への
潜入取材を敢行して探った、その戦略とは!?
どこよりも実践的な漫画教室、開校!!

【7限目】 THE GATE審査員対談:一色まことさん×ツジトモさん(2015/11/26)

2015年、新たに誕生したモーニングの新・新人賞【THE GATE】
審査員には一色まことさん、ツジトモさんをお迎えし、
記念すべき第1回には実に392本もの応募作が集まりました(結果発表はこちら)。

その中から受賞作を決定する最終選考会を終えた直後のお二人に、初めての新人賞審査について、
さらにご自身の新人時代について、語り合っていただきました。

雑誌に「載る」ために何が必要なのか? 応募にあたっての心構えとは——?
お二人の体験からくる生々しい話が次々と飛び出す、貴重な対談です!



——【THE GATE】第1回の審査、おつかれさまでした! 最終選考会では、お二人とも「こうすればもっとよくなる」という具体的なアドバイスをたくさん交えながら、真剣に応募作に向き合っていらしたのが印象的でした。

一色まこと(以下、一色) 偉そうな言い方になっていたかもしれないですけど、「ここをこうしたらどうだろう?」という作業は、常日頃、自分がやっていることなんですよ。最初に描くネームは大体「くそネーム」なんです(笑)。それを、おもしろいかおもしろくないかは別として、「読者がわかるかどうか」「雑誌に載るレベルかどうか」のラインまで上げていくのが毎回の作業で。だから新人さんの作品を見ても、ここがこうだったら載るな、っていうラインだけはわかるんです。

ツジトモ それはなかなか身に沁みる話ですねえ。ライン……そうなんですよね、ここを越えないと読みものにならない、というラインがある。苦しい作業ですよね。ほかの方の作品を見ていたら、それを当然クリアしているのがわかるんです。だけど自分は「何このつまんないの!」「なんでこんなレベルなの!?」みたいなネームができちゃっていて。そこからこねくり回して、なんとかラインを越えられるものを目指していく。

一色 そうそう! 大体毎回そうですよね。

——ベテランのお二人が、今でも毎回そうやってネームを推敲していらっしゃるんですね……むしろ新人のほうが、そこまではやっていないのではないでしょうか。

一色 うーん、たぶん新人の頃は、自分ではラインが見えないからだと思います。

ツジトモ 大事なのは、自分の描いたものを客観視できる力ですよね。第三者の目みたいなものが欲しいって、どの作家さんも思っているはず。そこは編集者にうまく頼るところなのかな、という気もしますけど。

一色 頭の中のプロットでは、こうなってこうなって……おもしろいじゃん! と思ってネームを描いてみても、結果おもしろくないものができる。理想と現実のギャップが、常にあるんですよ。目の前に作品がない間、想像している間は、いつもそれは傑作なんです。だから描きたいと思うんだけど、頭の中から出した途端に、駄作に変わる。

ツジトモ そうなんですよね。

一色 自分のダメさにがっかりするんだけど、そのギャップを埋めていくのがプロの作業なんだ、と。そう割り切っていないと苦しいですよね。

ツジトモ それと、想像したものをそのまま描いても、驚きみたいなものがないままできてしまう。うまくいく時って、自分で「へえ~そうなんだ」とか思いながら描いているんですよ。描いて初めて気づくことがひとつでもないと、だめな気がして。いやこれ担当さんとしゃべったままじゃん! みたいなものができても、「越えてない」気がするんです。

——自分の想像を越えていかないといけないんですね。新人の頃からそれができていらっしゃいましたか。

ツジトモ 僕は、『スリーストライクス』という野球の漫画で、初めて自分が思っているのと違う方向に話が転がっていく経験をしました。初めて「キャラが動く」みたいなことがわかった。それまでは、全部自分の思った通りの枠に収める、という作業ばかりやっていました。だから作品の評価も低かったんです。こぢんまりしていたんだと思います。



編集さんの「誘導尋問」のおかげです

——なぜ「越える」ことができるようになったのでしょう?

ツジトモ 「主人公以外の、別の立場の人間が何を考えているか」まで考える癖が、そこでついたんですよね。バッターが主人公の話を描いていた時、最初はバッター本人とその家族のことだけを考えていたんです。でも担当さんに「ピッチャーは何を考えてるの?」と聞かれて。その時、ただの一ピッチャーだったキャラクターが、「人間」なんだ!って思えたんです。「あ、こいつのことを考えたら関係性が生まれる!」と。担当さんに誘導尋問のようにいろいろ聞かれて、考えてもいなかったことを考えて話して……そこから話がぐんぐん変わっていきました。それまでキャラが弱いとさんざん言われていたんですけど、ああ、そういうことなんだ! とその時わかったんですよね。その経験がなかったら、今も漫画家をやれていないと思います。
ツジトモさんが初めてストーリーが「転がっていく」のを経験した野球漫画『スリーストライクス』。スタイリッシュな絵柄に、キャラクターたちの熱い気持ちが宿った連作短編(「モーニング」2003年24号、48号、2005年9号、34号掲載)。



一色 ありますね、それは。新人の時って、編集さんに何か言われても、話の内容自体がよく理解できない(笑)。「こういうところはいいんだけど、ここがねえ」って言われても、「ここがねえ」の悪いところだけを気にするんですよ。最初の頃はアホなのでそこだけ直したりして。結局おもしろくなくなって、別のを描きます、みたいなことになる。

ツジトモ わかります。定番ですよね、その逸れ方(笑)。

一色 それを2年くらいやったかなあ。で、ある時、編集さんのことを気にし過ぎずに、まずは自分でやればいいんじゃない?って気づいたんです。それまでは結局、描けないことを編集さんのせいにしていたんですよね。って言っても連載を始めてからもしばらくは、いつでも誰かのせいにしたくて……本当は自分が全部悪いんだけど、逃げていた……っていうか、まあ編集者とケンカばかりしていたんですよね。それで編集者に、「一色さんはもしかしたら作家として才能があるかもしれないけれど、その性格が足を引っ張ってるね」と言われたりしていて。その時は意味がわからなかったんだけど、すごくつらいと、逃げる性格なんですよね。そこは頑張らなくていいでしょ、ってところでは粘れるくせに、肝心なところで逃げるんです。

ツジトモ 僕もそうです。わかります。

一色 誰かのせいにしてきたことを、ここ数年でものすごく反省しました。

ツジトモ 最近なんですね(笑)。僕は最初の頃は本当に調子に乗っていて。編集者なんて窓口だ! とか思ってましたから。「じゃ、これ描いたんで全部載せといてください」みたいな感じで。

一色 載せる時期は任せます、みたいな(笑)。

ツジトモ いろいろ言われても「あーそういうんじゃないんで!」と。

一色 (笑)

ツジトモ もう本当にひどいもんですよ……やりたいことが明確にあって、ほかの漫画とは違うとこに行きたいんだ! みたいなね。とんがってたんですよねえ。



二人とも漫画家をナメていた!?

——一色さんの連載デビューは「週刊少年ジャンプ」なんですよね。

一色 そうですね。いろいろな出版社に持ち込みした後に、「ジャンプ」に持って行ったんですけど、持ち込むたびに自分と向き合わなければいけなくて、つらかったですねえ。その頃は「自分にはやることがあるから」って、付き合いが悪くなって友だちもいなくなって……でもほかに楽しいことなんて何もない。そもそも私は、漫画家になりたくてなったわけではなかったんですよ。イラストレーターになりたかったんですけど、デッサンがものすごくヘタで。デザイン事務所に就職してイラストを描いていたこともあったんですけど、いつも営業の人から「クレームが来たから描き直して」って言われていました。「個性があり過ぎるから個性を消して」と。そうしたらある時、営業の人が、あまりにも私にクレームが多くてかわいそうに思ったのか、「あんたみたいな人は漫画家になるといいのに。個性があるんだから」って言ってくれたんですよ。

——そこで初めて漫画家という選択肢が浮かんだんですね。

一色 そうですね。デザイン事務所を辞めて、家でできる仕事を考えていた時にそのことを思い出して。「そうか、私はイラストレーターになれるほどのデッサン力はないけれど、漫画家にはなれるかもしれない!」と。そんなの漫画をナメてますよねえ。でも私は、親がまだ「漫画を読むと馬鹿になる」という時代の人で、ほとんど漫画を与えられてこなかったものだから、漫画で楽しい経験をしていないし、漫画のコマの意味もわかっていなくて。だからすごい上から目線で「なれるかも」と思ってしまった。で、もともと短気なのと、家族をすぐに養わないといけなかったこともあって、当時出ていた漫画雑誌を買い漁って、投稿じゃなくて目の前で答えをもらおうと漫画の持ち込みを始めました。

——食べていくための「仕事」として、すぐに始めないといけなかったんですね。

ツジトモ そういうタイプの人は、なかなかいないんじゃないですか。僕は、子供の頃から漫画家になろうと思っていました。高校生の頃に「週刊少年サンデー」に応募したら、ちっちゃい賞をもらえたので、「余裕だ、ちょろい」と。

一色 (爆笑)

ツジトモ でもその後、映画監督になりたいと思うようになったんです。制約のある少年漫画よりも映画のほうが自由だ、と。でも映画は人と一緒に作らなきゃいけないのが大変で……それで大学を出た後はイラストレーターをやっていたんですけど、それも大変でした。生活のためにとにかく描くという感じだったので、その頃のイラストは残していないです。漫画も描いてはいたんですが、いろいろあって難しくなっていた時期だったから、CMのコンテ描きとかもやっていて。自分は表には出ないけど、絵を描いてお金がもらえるなら十分だ、これが天職だ、と思ったこともありました。でも結局、お話を作るのが好きだなって思う気持ちが消えなくて……漫画にしがみついていたところはありますね。



手を動かして、「土台」を越えよ!

一色 さっき、自分の頭の中にあるプロットをネームにすると、最初は大体「くそネーム」になるから、それを何度も直して雑誌に「載る」レベルのものにしていく、という話をしたと思うんですけど。

ツジトモ はい。ネームを描き出してもプロットの通りにはいかないし、その通りではおもしろくない、と。

一色 確実に変わるのだから、だったらプロットを考えている時間を無駄にしないでいきなりネームに取り掛かれや!って思うんだけど……最初のプロットなんか考えなくてもいい、ということにはならないんですよね。頭の中で最後までストーリーを作って、一度は「こうだ!」と思ってからじゃないと描き出す勇気が持てないんです。漠然としたものでもいいからなんとかプロットを作り終えておく。とりあえず直す可能性が大でも、プロットがないと、ネームを描くために椅子に座れないんですよ。

ツジトモ わかります。結果、違うものになるんだけど、「土台」みたいなものがまず必要なんですよね。僕も一色さんのように、始めから終わりまで見えているものができてから、描き始めます。僕の場合、『GIANT KILLING』では勝負の話を描いているので、まず自分たちのチーム側にやりたいことがあるんです。でも相手チームにも考えていることがあるはずなんですよね。最後まで試合の流れを考えて、いざ試合開始! と描き始めると、ワンプレーの後で、「いや、向こうがこれに気づいてないのはおかしい!」とか「一回やられた相手にもう一回やられていいのか?」と思うことが出てきて。頭の中にある段階では、たぶん細かいところまでは考えられないんですよね。

一色 そうなんだよねえ……。

ツジトモ いざ手を動かしてみると、試合の内容がどんどん変わっていく。

一色 手を動かさないと、全然だめなんだよね。だからネームを作るのって、もしかしたら頭だけで考えていたことを、否定したり、確認していく作業なのかも。プロット通りにできることもあるんですけど、それはノリノリじゃない時とか、我慢して描かなきゃいけない時だったりするので、いいものにはならない。

ツジトモ ただそのまんま描いてはダメなんでしょうね、質として。頭の中だけで細かく考えられる人もいるのかもしれないんですけど、たぶん僕とか一色さんはそういうタイプじゃないんだと思います。



「こねて」いない場所がまだあるはず!

——最終選考会では、お二人とも「掘り下げ切れてない」「描き切れてない」と、「〜し切れてない」という発言を幾度かされていて。手を動かしながら段々と高めていって「やり切る」作業が必要なのかなと思いました。

ツジトモ 言ってましたか……そんな偉そうなことを(笑)!

——新人なら新人の方なりの、ベテランならベテランの方なりの、自分のキャパのギリギリまでやり切ることが大事なのかなと思ったんですが。

ツジトモ ただ、そのキャパっていうのも、たぶん自分では気づいていない分が、本当はあるんですよ。特に新人のうちは、本人はキャパいっぱいいっぱいでやっているつもりなんですけど、つついてみたりすると、ポコッとまだあったことに気づいたりする。そういう発見をした時に、次の新しい作品を描ける気がするんですよね。現状のキャパだけでもう一回描いたとしても、僕みたいに大賞じゃなくて何度も優秀賞を取る、みたいなことになってしまう(笑)。

一色 (笑)

ツジトモ よくなった気がしたのに!って。でも人物のバックグラウンドとか、まだまだ「こねて」いないところが、あるはずなんですよね。

——もっとよくできる可能性を秘めている、手つかずだった場所がある、と。どうやったらそこに気づけるのでしょう。

ツジトモ やっぱり編集者に言われることは大きいと思います。

——そういう意味でも、新人賞への応募は編集者から意見をもらえる貴重な機会ですね。

ツジトモ はい。感想を言われるのが一番、という気がしますね。

一色 そうですね、とにかく描いたものを表にさらすことが大事なんじゃないかなあ。
一色さんの漫画家デビュー作『カオリ』(「ヤングマガジン」1984年15号掲載)。1984年前期・第10回ちばてつや賞ヤング部門の佳作受賞作。ダメな兄2人がかわいい妹・カオリの高校進学について頭を悩ませる。カオリをはじめキャラクターが魅力だが、「女の子がかわいくないと言われてつらかったです(笑)」と一色さん。




自分に酔う力と鈍感力も必要です

一色 まあでも、なんだかんだ言って「描く」こと以外に大事なことなんてないよね。結局、描きまくるしかない。ただ考えなしに描きまくってもしょうがないんだけど……まずは自分の作品に入り込めるかだと思うんです。ちっちゃい子どもが、「ゴッゴーン、ゴッゴーン」って電車の音を口で言いながら電車を描く、みたいなことってあるじゃないですか。本当はあの感じでネームが作れたらすごくいいんだよね。

ツジトモ ああ、いいですねえ。

一色 自分で電車に乗ってるようなつもりで描くわけでしょう。ただ、そうすると、「真夜中に書いたラブレター」みたいなものができるんですよ、最初は。

ツジトモ ほんとそうなんですよね(笑)。

一色 でも、最後まで真夜中のラブレターを書き切ることが大事で。傲慢に、自分勝手に、ゴッゴーン状態で描き切って、寝て、起きて、次の日冷静になって見た時に「うわあ……」って興ざめする(笑)。で、それを人に見せられるラインの上までもっていくのが、一番の理想だと思います。

ツジトモ 僕もそう思います。

一色 恥ずかしいものなんだけど、そこにいろんなものが詰まっているから。今は、ここですごくいいコマを入れたい! とか変な色気が出てしまって、なかなかゴッゴーン状態で描きにくくなっているんですよね。慣れちゃうと、見たこともないシーンを描くのはきつくなってくる。でも新人時代っていうのは、若くて、まだ守りに入っていなくて、守るものすらない状態だから。そういう時に何か新しいものが生まれたりするんですよ。

ツジトモ そこがパワーですよね。

一色 新人って、すごいものを持っているんですよね。

ツジトモ ダサいフォークソングみたいなものって、恥ずかしくてイタかったりもするんだけれど、意外と心に残るでしょう。なんか、そういうものだと思うんですよね。そこから洗練されていく作業がないとその道ではやっていけないと思うんだけど、初めはちょっとこっぱずかしいとかイタいとか泥臭いとか、自分に酔い切った部分がないと続かないと思いますね。

一色 自分に酔う力って必要かもしれないですね。

ツジトモ そもそも自分に酔っているから描いているわけですし。描くというのは、そういうこと。恥をさらしているような仕事ですよ(笑)。

一色 確かに。新人時代にネームを持って行こうとした時に、ものすごく恥ずかしかったんですけど、どれくらいの恥ずかしさかって言ったら、3、4日はきっぱなしのパンツを「こ、これなんですけど……」って持っていくほどの恥ずかしさでした。出せなくて出せなくて……。

ツジトモ なんつー例えをするんですか!! 確かにそれは出せないですね(笑)。

一色 (笑)。自分の内面をよく知らない人に、「こんな私です」って見せるみたいなことなんですかねえ。

ツジトモ ですよね。結局、漫画の出来はもちろんですけど、自分の観察力とか、人間をどれだけ理解しているかとか、頭の悪さとか作法とか常識とか、いろんなものが作品に全部詰まっている。それをどうだ!って言って出したりするんですから、そりゃあもうねえ……。ジャイアンの命令で、裸になって町内一周するほうがよっぽど恥ずかしくない(笑)。

一色 見ないで! みたいな。それでお金をもらっているのにね。

ツジトモ むしろ、こんなに恥ずかしい思いしてるんだから買ってよー、くらいの気持ちでいないと、やれないですよ。

一色 どれだけ図々しくなれるかっていう鈍感力も必要ですよね。繊細でありつつも、鈍感力が必要。

ツジトモ 本当ですね。

一色 だけど、恥ずかしい思いをしてるんだなんて、今だから言葉にできているけど、新人の頃は意識はしてないんですよね。自分の内面を出す仕事だとか、そんなのは編集さんから何度も言われてたんだけど、まったくわかっていなかった。

ツジトモ わかんなかったです。恥ずかしいことを描けって言われても「いや超カッコいいの描きたいんすけど」みたいな。でも結局、そのカッコつけてるのが自分なんですよね。だから鼻につくような漫画を描いてしまって、後から結局恥をかく(笑)。だからまずは描きたいものを描けばいい。どうせ恥ずかしいものになるんですから。

一色 そう思います!



【番外編】 授賞式こぼればなし

第1回THE GATE授賞式で拾った、ここでしか聞けない貴重な言葉をどうぞ!


歓談中に挨拶に来た新人に、一色さんがおくったアドバイス

「私は、漫画を描く時に三つ意識していることがあるんです。一つ目は『わかること』。読者が読んだ時に、何を言っている漫画なのかがわかること。二つ目は『新しいこと』。使い古されたストーリーでもいいんだけれど、何かオリジナルな要素が入っているといい。三つ目は『明るいこと』なんです。読後感が悪くないということが大事な気がしていて。別に殺し合いを描いたっていいんですよ。『北斗の拳』だってたくさん人が死ぬけれど、暗くはならないでしょう。敵を倒してくれて、最後はスカッとする。読者の元気をなくさせるとか、やる気を失わせるようなものは、私は描きたくないし、描いてほしくないなあ。読者に愛されるような漫画をぜひ描いてください」


ツジトモさん、受賞者への挨拶

「受賞するのは、一歩目としては素晴らしいことなんですけど、それが武器になるかというとあんまりならなくて。やっぱり次の作品を描かないと、なんの意味もなくなってしまう。『ちょっと評価された』ということを次の作品を描くエネルギーにしてもらえたらと思います。この先編集さんに、ここはこうしたほうがいいとアドバイスをもらって、自分なりに悩んで、描き直すっていう作業がいっぱいあると思うんですが、それは作品をよりよくするための作業なので、楽しめるようになるといいですよね。漫画家は、楽しい職業だと思うので、明日からがんばってまた漫画を描いてください。今日は酔っぱらっていいと思います(笑)」


「モーニング」宍倉編集長、乾杯の挨拶

「僕は、みなさんに『プロになってください』と言いたいです。プロになって、週刊連載をしてほしい。連載を続けることが漫画家にとって一番楽しく、嬉しいことだし、いろいろな人に見られることで自分の漫画がおもしろくなっていくのだと思います。ぜひそこを目指してください」


「モーニング・ツー」三村チーフの閉会の挨拶

「とにもかくにも、ネームを描いて持ってきてください。ネームを毎日のようにどんどん描いている人には迫力が出てくるし、編集者も正直、この人をないがしろにはできないと思うんです。どれだけ一人で悩んでいても、ネームが出てこなかったら、そのがんばりは伝わってこない。ネームは、編集者とのコミュニケーションツールでもあると思います」



まだ間に合う! 【第2回THE GATE】締め切り目前!

一色さんとツジトモさんが審査員をつとめる【THE GATE】では第2回の作品応募を受け付け中です!

締め切りは2015年11月30日(月)当日消印有効。応募要項はこちらです! Web応募もできます!!
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プロフィール

門倉紫麻(かどくらしま)
漫画ライター。
1970年神奈川県生まれ。慶應義塾大学卒業。Amazon.co.jpエディターを経て、フリーライターに。「FRaU」「ダ・ヴィンチ」「レタスクラブ」などで主に漫画に関する記事の企画・執筆、コラムの連載を行う。
著書に、「ジャンプ」作家に漫画の描き方を聞く『マンガ脳の鍛えかた』、宇宙飛行士らへのインタビュー集『We are 宇宙兄弟 宇宙飛行士の底力』『We are 宇宙兄弟 宇宙を舞台に活躍する人たち』がある。

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