【NEWS】『にがくてあまい』の小林ユミヲ氏待望の新連載! 元祖アイドルたちが駆け抜けた1970年代を舞台に贈るアイドル一番星物語、
『星くずのプリンス』第1話カラー付き47ページがウェブ公開開始! 続きは発売中の月刊「モーニング・ツー」11号で!(2017/09/22)

【①巻発売記念スペシャルインタビュー拡大版】三浦祐太朗╳小林ユミヲ(2018/02/22)


月刊「モーニング・ツー」好評連載中の70'sアイドル一番星物語 、『星くずのプリンス』試し読み公開中!)。

待望の単行本第①巻の2/23(金)発売を記念し、70年代の伝説的アイドル・山口百恵さんのご子息で、ご自身もアーティスとして活躍中の三浦祐太朗さんと、作者・小林ユミヲさんの対談が実現しました!

芸能人の今と昔の違いや、偉大なアイドルの息子として生まれた三浦さんの思い。そして主人公・かけるとの意外な共通点まで、濃密な対談となりました。

月刊「モーニング・ツー」4号(2018)掲載のインタビューを大幅増量した、ウェブだけのエクステンデッド・バージョンでどうぞ!


イラスト=小林ユミヲ
取材・文=西山美紀



黒歴史(?)を経て地道なインストアライブを重ねる三浦さんに共感!

小林ユミヲさん(以下、小林) は、はじめまして(超緊張中)。『星くずのプリンス』を読んでくださって……ありがとうございます!

三浦祐太朗さん(以下、三浦) いえいえ、最初にうちの母(山口百恵さん)が出ていて驚きました(笑)。

小林 す、すみません! 山口百恵さんが大好きで曲をよく聞いているので、つい……。

三浦 いえいえ、うれしいです。昔のアイドル像と今のアイドル像って、こんなに違いがあるんだなと新鮮で、ものすごく楽しめました。

小林 本当ですか! 研究用に『明星』(現在の『Myojo』。集英社刊)など、ネットでたくさん買ったんです(とバッグから取り出す)。

三浦 うわ、郷ひろみさんと母の写真だ……(笑)。僕もライブの際に、ファンの方から「見て!」と昔の雑誌を見せていただくことがあります。

小林 そうなんですか!
往年のアイドル、山口百恵さんを彷彿とさせるシーンが!



三浦 『星くず~』にもありますが、昔のアイドルはいろいろなことをやりますよね(笑)。母は『8時だョ!全員集合』で「コントで笑っちゃいけないシーンなのに、つい笑っちゃったことを後悔している」と言っていました。

小林 百恵さん、今でも……ストイック! お母さまから、お仕事の話を聞いたりもしますか?

三浦 半分冗談で「私が今の時代に現役じゃなくてよかったわ」と(笑)。SNSなどで、発信するのが大変そうだと感じているようです。

小林 三浦さんもインスタやツイッターをされていますもんね。でも、幼いころはご両親が有名で大変なこともあったんじゃないでしょうか?

三浦 いえ、そうでもないんです。両親が負担をかけないようにしてくれていたのかもしれません。友達から「お前のかーちゃん有名人なんだろ?」と言われても、「そうだよ」で終わりです(笑)。いじめられた記憶もないんです。

小林 そうだったんですか! ところで三浦さんはバンドでデビューされたんですよね。『星くず~』は、社長のマリアンヌに出会ったことで、アイドルとして担ぎ上げられていく主人公かけるのお話ですが、そんなご経験はありますか?

三浦 まさに、僕もそうでした。最初は表現したいものとやってることが何か違うという思いがあったんです。いつも斜に構えていて、ラジオに出ても何も話さなかった……黒歴史ですね(苦笑)。

小林 ええっ! 意外!

三浦 結局1年でバンドは活動休止になったのですが、僕の精神的な未熟さもあったと反省しています。だから主人公のかけるが、自分の気持ちとどう折り合いをつけていくかが楽しみなんです。

小林 うれしい……ありがとうございます。三浦さん、今は落ち着かれてフランクな印象ですが、何か意識が変わられるキッカケがあったんですか?

三浦 ソロになって、全国のイオンモールなどで無料インストアライブをやっているのですが、エスカレーターを上がっていく方が僕の歌を耳にしてわざわざ降りてCDを買って、握手まで求めてくださるありがたさを知ったことは大きかったと思います。

小林 歌を聞いてくれるファンの方がいるってことを実感されたということなんですね。

三浦 はい。特に母の曲を歌うときは異様なまでの緊張感に包まれます。泣いている方もいて……。僕の力ではなくて、母のことを重ねて「子どもがこんなに大きくなったのね」という気持ちかもしれませんが、本当にありがたいですね。
白い王子様になる林太郎?
今後どうなるのか……。



アーティストと漫画家。“似ているところ”と“違うところ”とは?

三浦 漫画を描かれる際は、ストーリーを考えてキャラクターを考えて絵を描いてって……、全てを作られるんですよね。

小林 はい、そうですね……。真っ白なところから考えるのは大変ですが、三浦さんが曲を作られるときも同じだったりしますか?

三浦 そうですね。ただ曲の場合は、1曲5分くらいで完結するんです。でも『星くず~』もそうですが、漫画は長く続いていくのがすごいですよね。最初からゴールが見えているのでしょうか。それとも、だんだん方向性が決まっていくんですか?

小林 「とりあえずゴールはこれ」というのは決まっているんです。でも、描いているうちにどんどん脱線していって……(笑)。

三浦 ええー!

小林 で、最終的に違う方向になる、ということも結構ありますね。

三浦 そうなんですか!

小林 担当さん(編集者)にお渡しした最初のプロットとは、かなり変わってきています。でも、それも面白いんですよね。

三浦 描かれていて、キャラクターに感情移入したりするんでしょうか。

小林 はい、全キャラクターになりきって、「このセリフは言わない」「いや、この子はこうだ」って。でも、それを担当さんに話すと担当さんのほうが理解していることも多くて、「いや、こっちのほうがいいんじゃない?」って言われることもあります。自分で客観的に見られないときに、担当さんの存在はありがたいですね。

三浦 僕も同じかもしれません。自分からマネージャーさんに「どう思います?」とアドバイスを求めたのに、その答えに納得がいかなくて「いや、自分の案のほうがいいし」なんて思うんですが、結局は「そっちのほうが正しかった」なんてことも(笑)。

小林 三浦さんは、歌詞を作ったりされるために、何か工夫されているのでしょうか?

三浦 よく「旅をしろ」なんて言われますよね。僕はひとり旅が好きなので、遠方に行って河原で書いてみようとするんですけど……。そういう時に限って、全然浮かびません(苦笑)。

小林 わかります!

三浦 で、トイレにいるときに浮かんだり……。

小林 あはは(笑)。

三浦 曲は自分の中から生まれるものなので、いろいろなところに行ったり、本を読んだりインプットはしているのですが、ふっと出てくるのは水回りにいる時なんですよね(笑)。

小林 私は何か浮かんだら、すぐにネタノートに書きます。お風呂に入っている時やご飯を食べている時に、「いや、あそこは違う!」と急に思い立ってまた書くんです。もはや、24時間考え続けていますね。

三浦 ホント、いつ「バン!」と上から言葉が降りてくるかわからないですもんね。僕はスマホに書いているのですが、歌詞のほかラジオで喋るネタも必要になるので、常にアンテナを張っておくことを心がけています。

小林 無駄なことってないから、とりあえず書いておくことが命綱になります。

三浦 その積み重ねで、またいいものができ上っていくんですよね。

小林 そうそう、まさに同じです!



三浦さんも社長と二人三脚! まさに『星くずのプリンス』の状況と同じ!?

小林 今、お母さまの曲を歌われる気持ちは?

三浦 いつか三浦家の自分が母の曲をカバーしたいと思っていました。でも実際に決まったら、母のファンの方に認めていただけるか、重圧に押しつぶされそうで……。でも母が「私が生きている間にカバーアルバムができて、息子の声で聴けるのはうれしいよ」と言ってくれて、その言葉に背中を押されました。

小林 素敵……反響はいかがでしたか。

三浦 おかげさまでたくさんの方に喜んでいただいてます。曲を作られた谷村新司さんやさだまさしさん、様々な方にラジオに呼んでいただいたり、ライブに飛び入りさせていただいたり。

小林 それって素敵なことですね……。『星くず~』では社長とアイドルの二人三脚なのですが、三浦さんは今、どんな感じなのでしょうか?

三浦 実は僕も社長と二人なんです。社長のNさんは、母の昔のマネージャーさんでして。

(ここで所属事務所社長のNさんが登場!)

Nさん(以下、N) はい、山口百恵の現場マネージャーを最後の5年くらいやっていました。

一同 ええっ!!

N 三浦の歌声を聞いて「これは世の中に絶対受ける声質だ」と思ったんです。大事に育てたいから、僕の事務所の所属は三浦ひとりです。

小林 うわっ、『星くず~』のマリアンヌとかけるの二人の関係と、そっくりですね!
マネージャーの強い押しで、普通の男子がいきなりアイドルに!



N 他のアーティストも預かってほしいと言われますけど、三浦をきちんと育てたいんです。フリーライブをやって度胸を身につけたりと、場数を踏んでいけば、もっと歌がうまくなると信じて今日までやってきています。

小林 そうだったんですか! 三浦さんの表現力なども大切にされているんですね。

N はい、これまで山口百恵をはじめ、さまざまなアーティストが成長する姿から大切にすべきことを学んできました。僕も昔は「夜のヒットスタジオってこんな狭いんだ」なんて、いちいち驚くような若手でしたから。

小林 あのスタジオ狭かったんですか! マネージャーさんが、アーティストさんをどのように信じていくかは『星くず~』でも重要なところなので、社長のお話、とても勉強になります。

N まさにその信頼関係がなかったら、今こうして三浦と2人でやってないですね。

三浦 でも、社長には自由にやらせてもらっているんですよ。なんて、なんだかNさんのインタビューになってきちゃいましたね(笑)。

小林 す、すいません!

三浦 いえいえ、全然(笑)。
思わずNさんにも聞きまくりの小林さん。
寛大な三浦さん、ありがとうございます!



小林 三浦さんの今後の目標は?

三浦 全国の方に三浦祐太朗という名前を知っていただいて、歌を聴いてもらえる状況を続けていけたらと思います。悩みや葛藤はありますが、やりたいことができて本当に楽しいです。

小林 私、ますますファンになっちゃいました。応援しています!

三浦 ありがとうございます! 僕は『星くず~』でマチ子(主人公の幼馴染み)との恋の行方が気になります。ピンク女優に? というテイスト、大好きです(笑)。楽しみにしていますね。

小林 本当ですか? 本当にありがとうございます。今日ここに来られてよかった……(涙)。



三浦祐太朗(みうら・ゆうたろう)

2008年、バンド「Peaky SALT」ボーカルとしてメジャーデビュー。2011年、ソロプロジェクト始動。2017年、カバーアルバム『I'm HOME』が第59回日本レコード大賞・企画賞を受賞。現在、FM NACK5〈キラメキ ミュージック スター「キラスタ」〉(毎週月曜~木曜18:00~20:00生放送)で水曜・木曜レギュラーパーソナリティーを務めている。

三浦祐太朗 I'm HOME TOUR 2018

  • 3月20日(火)愛知県・Zepp 名古屋
    【サンデーフォークプロモーション】☎052-320-9100(10:00~18:00)
  • 3月27日(火)大阪府・Zepp なんば大阪
    【サウンドクリエーター】☎06-6357-4400(平日12:00~18:00)
  • 3月30日(金)東京都・Zepp ダイバーシティ東京
    【ネクストロード】☎03-5114-7444(平日14:00~18:00)
  • 作品情報
  • 感想を送る
  • 更新情報

公開中のエピソード

プロフィール

小林ユミヲ
小林ユミヲ(こばやし・ゆみを)
2016年、8年にわたる連載『にがくてあまい』(全13巻/マッグガーデン)が完結。同作は映画化され話題となる。
月刊「モーニング・ツー」2016年11号に掲載された読み切り『僕と彼女とリッケンバッカー』も大好評だった。
初期作品集『ZERO ONE 1 OUTSIDE』『ZERO ONE 2 INSIDE』(共に朝日新聞出版)も好評発売中。

作品紹介ページへ

単行本情報 »

  • 星くずのプリンス (3)

    モーニング・ツー

    星くずのプリンス (3)

    小林ユミヲ

    発売日:2019/04/23
    定価:本体610円(税別)

  • 星くずのプリンス (2)

    モーニング・ツー

    星くずのプリンス (2)

    小林ユミヲ

    発売日:2018/08/23
    定価:本体610円(税別)

単行本の一覧へ