GIANT KILLING extra

【インタビュー】 鹿島アントラーズ 三竿健斗[後半](2018/12/15)


前半からの続きです!



ある日、サポーターから……

三竿健斗が鹿島アントラーズで主力に抜擢されたのは、2017年シーズン途中、コーチだった大岩剛が、指揮官に就任したタイミングだった。大岩監督の初采配となったJ1第14節のサンフレッチェ広島戦で、ボランチとして先発起用されると、そこから三竿はレギュラーに定着していく。

「剛さんは間違いなく恩人というか、僕がベンチ外だったときにも練習を見てくれていて、いつも『今は試合に出られていないけど、続けてやっていこう』という言葉を掛けてくれていたんです。その言葉があったから、僕は試合に出られないときも自信を失わずにやり続けることができたんです」



三竿が起用された理由のひとつは、間違いなく守備力にあるだろう。本人に自分の特徴を聞けば、こう答えてくれた。

「自分でもボールを奪う力はあると思っています。センターバックの前にどっしりと構えて、バイタルエリアを空けないことを考えている。あとは周りがプレーしやすいように常に気を配ることも意識しています。今は攻撃のところもできなければいけないと思っているので、苦手なところを得意なところに近づけられればとも思っています。でも、自分のストロングポイントは誰にも負けない自信もありますし、他の人にはない部分だとも思ってる。だからこそ、攻撃の部分が向上すれば、日本代表でも試合に出られる機会は増えてくるとも考えているんですよね」



現在、22歳。ボランチを務める多くの若手が、攻撃に重きをおく傾向が強い中、三竿は守備を武器にしている。なぜ、若くして守備に目を向けることができたのか。そこにも三竿が言う「つながり」があった。

「もともとは僕、CBだったんですよ。中学2年生くらいからボランチでプレーするようになったんですけど、ずっとCBだったこともあって、守備が得意だったんです。東京ヴェルディの育成組織にいたので、足下の技術はそれなりにあったとは思っていますし、ボランチとしてプレーするようになった中学生のときはパスの練習も一生懸命にやりました。でも、ユースになったとき、トップに昇格することを考えるのであれば、そこ(攻撃の部分)で勝負するのは厳しいかもしれないなって感じたんですよね。そのタイミングで、ちょうど選手を引退してコーチになった菅原智さんが、僕の守備を褒めてくれて。そこから自分の特徴は『これなんだ』『ここなんだ』って強く思えるようになったんです」

そう言ってうれしそうに笑うと、さらに守備にフォーカスすることになったエピソードを教えてくれた。

「ヴェルディのトップチームを応援しているサポーターの人が、たまにユースの試合も見に来てくれていて。その人に偶然、駅でばったり会って、声を掛けられたんです。そのとき『三竿くんのボール奪取が好きだよ』って言ってもらえたこともうれしかったんですよね。そんなところを見てくれているんだって」

些細なことかもしれない。だが、10代だったサッカー少年にとって、華麗でもなければ派手でもない、言ってしまえば地道なプレーを褒められたことが素直にうれしかった。

大岩監督にもそうした守備意識が高く評価されたのだろう。

「剛さんは選手時代にCBだったこともあって、ボランチに対して、CBとしてこういう動きをしてほしいという考えがあると思うんです。だから、いつだったかふたりで話したときに『お前の良いところはCBのことを助けられるところだ』って言ってくれたことがあったんですよね」



「満男さんにあって、僕にない力」

CBのためにプレーできるボランチ。失点しなければ試合に負けることはない——攻撃ばかりに目が行きがちだが、守備に大きく貢献できるボランチがいてもいい。そう投げかけると、三竿は「だから僕、貴重なんですよ」と言って、ニコッと笑った。

それでも、経験の浅い三竿が起用されることで、結果が出なければ、矢面に立たされることも、批判の的になることも少なくはない。それについて聞けば、さっきまでの笑顔とは表情も変わり、真剣な顔つきで、こう答えた。

「もちろん今シーズンもですけど、試合にでるようになってからは、その重圧を背負ってきたつもりです。試合に負ければ、周囲からはやっぱり(小笠原)満男さんが試合に出たほうがいいと言われる。その気持ちや思いも分かるから、試合に出る自分はもっと、もっと、やらなければいけないって常に思う。その思いは本当に強いですよね」

だからこそ、すべては“つながっている”のである。

「満男さんもソガさん(曽ヶ端準)も、ふたりはチームを勝たせることができるんです。僕にはその力がないということを、去年のJ1最終節で悔しい思いをして、痛いほど分かったんです。だから……今年はずっと、チームを勝たせられる選手になりたいなって思ってきた。もともと、満男さんやソガさんの偉大さは分かっていたつもりでしたけど、自分が試合に出るようになったからこそ、さらに分かるようになったんですよね。だって、ふたりはひとつではなく、十何個もチームにタイトルをもたらしてきたんですから」



22歳ながら、その重圧に立ち向かってきた。「メンタル的にも大きく成長できた」と話すように、大舞台を経験し、揉まれることで、三竿はスポンジのようにどんどんと吸収して、逞しくなってきた。

「鹿島の選手はみんな、インタビューとかでも、チームを勝たせられる選手になりたいってよく言うんですよね。その気持ちが最近、すごい分かるようになってきたんです。だからこそ、今はチームを勝たせられるボランチになりたいんです」

サイドを大きく変えるパスであり、スイッチとなる縦パス。三竿曰く「苦手な部分」だった攻撃面での貢献も日に日に増している。

何より流した涙であり、悔しさが彼の血となり肉となっている。

いつか読んだ本に書いてあった。

『成功するまでやり続けろ』

『失敗は失敗ではなく経験』

すべてはつながっている。無駄なことなんてひとつもない。それを三竿は自分自身のプレーで証明してきた。

「前回、鹿島がFIFAクラブワールドカップに出場した2016年は、ずっとベンチでみんなが楽しそうにサッカーしているのを見ているだけだったんですよね」

そう言って、2年ぶりとなるFIFAクラブワールドカップに出場できることを楽しみにしていた。その夢は、ケガを負ったことで叶えるのは難しそうだが、それとて三竿はきっと無駄にしないだろう。

「最近また本を読んだんですけど、そこにノートの書き方が載っていて、そのやり方が気に入って、書き方をちょっと変えたんですよね」

新しいノートの表紙には何と書いてあるのか。そう尋ねると、「内緒です」と言って笑ったが、聞いたあとで野暮だったと反省した。きっと、その表紙に書いてある目標を達成するために、彼はまた、日々逆算していくのだろう。次こそ夢を叶えるために——。



Talk about GIANT KILLING

——Q1. 『GIANT KILLING』を読み始めたきっかけは?

テレビでやっていたアニメ版を見て、そのあと、漫画を読み始めました。

——Q2. 好きな登場人物は?

達海猛。選手としては若くに辞めたけど、監督としてすごく面白いサッカーをするし、選手の特長をよく考えて戦術を組んでいて、それを見ているのが楽しいです。

——Q3. 理想となるプレイヤーはいますか?

椿大介。自分のスピードという武器を最大限生かすことを考えていて、やっぱり自分の持ち味を発揮できる選手というのが、理想だと思います。

——Q4. 印象に残っているシーンや言葉はありますか?

2巻で達海が椿に言った「一回のプレーで観客を酔わせろ。敵のド肝を抜け。お前ん中のジャイアントキリングを起こせ」。やっぱり、サッカー選手として観客を楽しませるというのはとても大事な意識だと思います。

——Q5. 最後に作品に向けて一言!

僕はヴェルディ出身なので、クラブハウスの絵とかグラウンドがそっくりで、親近感が湧いていました。いつか、作品に出てみたいです! ⚽



取材・文=原田大輔(SCエディトリアル)
写真=佐野美樹

三竿健斗(みさお・けんと)

1996年4月16日生まれ。東京都出身。鹿島アントラーズ所属。MF。
育成年代もプレーした東京ヴェルディを経て、2016年に鹿島へ加入。日本代表にも名を連ねるボランチへと台頭した。



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シーズンチケットに関する詳細及びQ&A

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鹿島アントラーズコールセンター ☎ 0299-82-5555(10:00~16:00)

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