ストーリー
人生に絶望し、死ぬことを願ってばかりの元武士の男。彼は「死に神」を名乗る影に、命を助けられる病人の見分け方を教えられ、医者になることをすすめられるが…。ちば先生より
墨絵っぽいタッチが味わい深く、雰囲気のある力作。キャラクターの見せ方や物語の進め方、コマの割り方など、総じてセンスがよく高い実力を感じた。しかし、作者本人の若さもあってか、主人公が死を望む動機が表面的なものにとどまってしまっているように思えた。この主人公はそこまで貧乏でもなければ孤独でもなく、身ぎれいで、あまり追いつめられているようには見えなかった。話の中に、腑に落ちない点が残ってしまったのが惜しまれる。キャラクターの中にもう少し生活感を出せるようになるといいね。受賞のことば
この漫画ができあがるまでの僕につき合ってくださった方々に御礼申しあげます。心から「つくってよかった」と思いました。(坂上暁仁氏)担当イチ押しポイント
落語が下敷きになっているものの、「承認欲求」というテーマに焦点を絞って物語を再構築し、最後まで描ききった力量は見事!死に神(2017/06/22)
プロフィール
- 坂上暁仁(さかうえ・あきひと)
- 東京都・22歳