ストーリー

多胎児が忌み嫌われる因襲の村。そこでは双子や三つ子が生まれた場合、一人を残して他の子供を殺さなければならない。自分たちの身代わりとなって死んだ兄をめぐる、双子の兄弟の物語。

ちば先生より

絵本のような牧歌的な絵柄でキャラクターもかわいらしいのに、一昔前の残酷なしきたりやいじめの様子がリアルに描かれていて胸を打たれた。ラストの種明かしを読むまで騙されっぱなしだったし、読み終わったあとは「なんていいお母さんなんだろう」と心地よくなった。読後感がすばらしいと思う。こんな賢くて優しいお母さんが育ててくれたなら、ポラリスの存在がなくても二人はいい子に育ったのではないかな。お父さんの設定が宙ぶらりんになってしまっていたので、そこがストーリーに生かされるとなおよかったね。

受賞のことば

ちば先生、選考のみなさま、担当さま、選んでいただきありがとうございました! 読者の方に楽しんでいただけたら本当に嬉しいです。(野田塔子氏)

担当イチ押しポイント

コミカルさとシリアスさが同居しているところ。真剣に問いかけながらもユーモアを忘れない、そのギャップが魅力だと思います。


三つ子のたましい(2017/06/15)

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プロフィール

野田塔子(のだ・とうこ)
京都府・35歳